2022/03/15

水力発電所 大雨の後、軸封水用ストレーナが詰まった!

水力発電所 大雨の後、軸封水用ストレーナが詰まった!

課題 |軸封水用ストレーナがつまり、システムが停止!

大雨時の出水に伴う水質汚濁により、水車主軸封水用ストレーナが目詰まり。
軸封への給水量が低下し、最終的にシステムが停止するトラブルが発生しました。

 

原因 |原因は、既存オートストレーナの逆洗力不足。

既設のオートストレーナは、比較的水質が良い時は問題なくろ過と洗浄を行っていましたが、台風、大雨などで河川の濁度が一気に上昇した状況下ではたびたび目詰りしていました。最終的に給水量が著しく低下し、システムが停止してしまう事象が発生。原因は、オートストレーナの洗浄力が弱く、処理が追い付かなくなったものと考えられます。

 

解決策|オートストレーナをボールフィルターに変更。

パワフルな逆洗で、高濁度でもトラブル知らずに。

ボールフィルターのオートストレーナ6.18.3を導入しました。ボールフィルターの逆洗方式は洗浄力が高い上、高濁度の状況下では自動的に洗浄頻度を上げて対応します。大雨の際も濾過能力をキープできるため、給水量を低下させることなく現場の安全運転に寄与しています。

 

上記は、オートストレーナ出入口の圧力差を計測したグラフです。差圧が高いほど、ストレーナ内にスラッジが多く蓄積していることを意味します。逆洗装置が働くと、差圧が下がり、初期値に戻ります。
上のグラフの赤で示す時間帯には高濁度のスラッジが流入しています。濁度が高いと圧力が高まる間隔が短くなるため、高い頻度で逆洗が作動しています。しかしこの間も逆洗後には初期差圧まで戻っていることから、しっかりと逆流洗浄できていることが分かります。

 

求められたのは、70µmの濾過精度と、無人でも運転を止めない真のメンテナンスフリー。

水力発電所の水車主軸の軸封タイプには主にグランドパッキン方式、ラビリンスシール方式があり、どちらのタイプも給水を必要とします。多くは河川から取水していますが、河川水の中には、砂、泥、藻、葉、稚貝、小魚等が含まれており、封水装置に給水するまでに概ね≧70µm~150µmのスラッジを取り除くことが求められます。
この異物除去の役割を担うのがストレーナです。しかも水力発電所の多くが無人運転であるため、一般的に、ろ過と洗浄を自動で行うオートストレーナが採用されています。

 

導入機種|オートストレーナ/自動逆洗フィルター型式6.18.3

オートストレーナ/自動逆洗フィルター型式6.18.3は、どんな条件下でも高いパフォーマンスを発揮するスタビリティーモデルです。

 

ろ過精度 10μm~5mm
流量 100L/分(6m3/時)~
運転圧力 0.15MPa~1.6MPa
出入口接続口径 50A~600A
ハウジング材質 鋳鉄+樹脂塗装/鋳鉄+ラバーライニング
エレメント材質 ステンレス(316Ti)/2相ステンレス

※最適な処理量は条件により異なります。詳細はお問い合わせください。

 

参考)ボールフィルターのオートストレーナーはなぜ詰まらないのか?

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