投稿日:2026/04/06

ストレーナの清掃負担をなくす方法|手動清掃から自動洗浄へ

ストレーナの清掃負担をなくす方法|手動清掃から自動洗浄へ

ストレーナの清掃負担をなくす最も確実な方法は、自動洗浄式ストレーナ(オートストレーナ)へ設備を置き換えることです。
従来のストレーナ(Yストレーナ・Tストレーナ)は、『手動洗浄機能』があっても、人の清掃作業が必要になります。
一方、オートストレーナは差圧上昇を検知すると自動逆洗を行い、フィルター(スクリーン)に付着した異物を自動で排出します。
そのため、

・人による清掃作業
・突発的なメンテナンス
・清掃のためのライン停止

といった作業負担を大幅に減らすことができます。

1. ストレーナの課題|手作業での清掃負担

ストレーナ(Yストレーナ・Tストレーナ)は、構造がシンプルで取り付けやすい装置です。
しかし、スクリーンに異物が溜まると人の手による分解・清掃作業が必要になります。

1-1.清掃しにくい場所に設置されている

実際の工場では、ストレーナが必ずしもメンテンスしやすい場所に設置されているとは限りません。
歴史の長い工場では、増設や改造を繰り返す中で配管が複雑になり、設後から追加されたストレーナが作業しにくい場所に設置されるケースが多くあります。
例えば、次のような場所です。

・人の背より高い配管
・屋外の冷却水ライン
・地下ピット
・機械設備の奥

1-2.作業の負担が大きい

清掃そのものは単純でも

・高所作業
・狭い場所での作業
・無理な体制での取り外し

といった条件が重なると、実際の作業は決して楽ではありません。
ストレーナの安定運用は、現場の保全担当者の手作業に支えられているのが実情です。

1-3.清掃頻度を減らすために「粗いろ過」にしてしまう

その結果、清掃作業を減らすために、ろ過精度を粗くするという本末転倒な対策が現場で取られることもあります。
確かにろ過を粗くすれば、ストレーナ自体の詰まりは減ります。
その結果、

・砂
・藻
・微生物

といった異物が後段の設備へ流れ込み、熱交換器や冷却設備の詰まり、故障の原因になることがあります。
つまり、清掃を減らすための対策が別の設備トラブルを生むという悪循環になるのです。

1-4.「手動洗浄式」でも人手は必要

既存のストレーナに洗浄装置(ブラシやスクレーパ)を設置し、ハンドルを操作でスクリーンを清掃する「手動洗浄式ストレーナ」に改造するという対策を行うこともあります。

この方式は
・スクリーンを取り出す必要がない
・清掃時間が短い

というメリットがあります。

それでも、人の手による清掃であることは変わりなく、作業負担からは解放されません。

1-5.「手動洗浄式」では汚れが落ちない

しかも、「手動洗浄式」ではすべての異物に対応できるわけではありません。
例えば、次のような柔らかく粘着性のある異物です。

・藻
・バイオスライム
・貝の卵、カエルの卵
・海藻、水草
・粘着質のスケール

こうした付着物はブラシでは落ちにくく、結局はスクリーンを取り出して洗浄する必要があります。
つまり清掃を少し楽にすることはできても、人による清掃は必要になります。

1-6.人手不足による限界

従来のストレーナ運用は、「詰まったら人が清掃する」という前提で成り立っていました。
しかし現在は、

・人手不足
・保全業務の効率化
・働き方改革

といった背景から、人が頻繁に清掃する設備の維持が難しくなっています。

1-7.つまりのタイミングが予測できない

ストレーナはいつ詰まるか予測できない設備です。
そのため、詰まりが発生すると

・流量低下
・圧力低下
・設備停止(ライン停止)

といったトラブルにつながる可能性があります。

 

ストレーナの種類と清掃方法

種類 代表的な装置 清掃方法 清掃作業
分解清掃型 ストレーナ
(Yストレーナ・Tストレーナ)
分解清掃
手動型 掻き取り式 手動洗浄
自動洗浄型 オートストレーナ 自動洗浄 自動

 

2.解決策|オートストレーナで清掃を自動化

こうした清掃にまつわる課題を解決する方法として導入が進んでいるのが、オートストレーナ(自動洗浄式ストレーナ)です。

オートストレーナは差圧の上昇やタイマーをトリガーに、装置内部で洗浄が行われ、捕捉した異物を自動排出します。
そのため

・人による清掃作業
・突発的なメンテナンス
・清掃のためのライン停止

といった作業負担を大きく減らすことができます。

3.オートストレーナの最適解は目詰まりしない「クロスフロー逆洗方式」

オートストレーナを選ぶ際の重要なポイントは、目詰まりせずラインを止めないことです。
そのためにボールフィルターで採用されているのが、「クロスフロー逆洗方式」です。

《クロスフロー逆洗の特徴》
・強い流れでフィルターの付着物を剥離
・フィルター表面を均一に洗浄
・上から下まで洗浄でき、上部の洗い残しがない
・細かいろ過精度にも対応

 

 

 

ボールフィルターのオートストレーナ ろ過工程

              ろ過工程
 
ボールフィルターの洗浄工程

洗浄工程では逆流でゴミを洗い落とす

 

4.まとめ

ストレーナの清掃負担をなくすには、清掃方法を工夫するのではなく、清掃そのものを自動化することが重要です。
その最も確実な方法が、ろ過装置を「オートストレーナ」へ置き換えることです。
特に、目詰まりを防ぎながら連続運転を可能にする「クロスフロー逆洗」は、ライン停止を防ぎながら安定したろ過を実現します。
・頻繁な清掃に悩んでいる
・夜間対応を減らしたい
・ライン停止をなくしたい
こうした課題がある場合は、オートストレーナを導入することで、保全作業の可能性を大きく減らせる可能性があります。

上から下まで逆流洗浄できるボールフィルター