Case Study
導入事例
2025/09/30
プラスチック押出成形冷却水システムからの異物除去|VEKAグループ

1. VEKAグループ
VEKAグループは、建築・改修用向けた塩ビ管・塩ビパイプ(PVC-U)製品の世界有数のメーカーです。
ドイツのゼンデンホルストに本社があり、ヨーロッパ、アジア、北米、南米など、23の生産拠点を含む4大陸54拠点で、国際的に製品を販売しています。
ドイツ・ゼンデンホルストのVEKA製造工場
2.課題|冷却水中の異物がスプレーノズルを詰まらせる
プラスチック押出成形における冷却水システムでは、循環水中の微細な異物がスプレーノズルや熱交換器に付着しやすく、詰まりによる定期的な清掃の手間、ダウンタイム発生、品質の低下といった問題が発生します。
そのため、生産効率や安定した品質管理に大きな影響を及ぼしていました。
3.導入|循環水からゴミを自動で効率的に除去
この課題の解決策として、ボールフィルターのオートストレーナは、ヨーロッパ中の生産拠点に導入されています。
ドイツ・ゼンデンホルストにある工場でも、ボールフィルターのオートストレーナ 6.18を2基(稼働機と予備機の構成)導入。オートストレーナを押出機への加圧供給ラインに設置し、冷却水から微粒子を効率的に除去することで、スプレーノズルの詰まりを防止できました。
さらに、2基のうち、片方が常に運転、片方が予備で待機する構成を採用。これにより、定期点検などの際にも生産が継続でき、ダウンタイムをほぼゼロに抑えた運転が可能になります。
また、戻りライン(圧力0.5 bar)にオートストレーナを設置し、押出機の後段で固形物を除去し、熱交換器の詰まりを防ぐという構成も選択できます。
導入機種 | 6.18×2基 |
流量 | 250 m³/h |
ろ過精度 | 100ミクロン |
運転圧力 | 最大4.5 bar |
4.効果|異物除去で生産効率と品質を向上
ボールフィルターのオートストレーナ導入により、VEKAグループでは以下の効果を実現しました。
・冷却水の清浄度向上により、スプレーノズルや熱交換器の詰まりを防止
・定期清掃やメンテナンスに伴うコストやダウンタイムを削減
・微粒子のない冷却水を循環させることで、押出成形品の表面仕上げ品質を安定的に確保
手動式ストレーナでよく見られる詰まり・定期クリーニング・ダウンタイム・品質問題といったコストを伴わずに、循環水からゴミを自動で効率的に除去できます。
ボールフィルターのオートストレーナは、プラスチック製造業界の冷却水システムを守り、生産効率と製品品質を両立させる最適なろ過ソリューションです。
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プラスチック押出品の表面仕上げの損傷リスクを回避